イョルク・デームス Photo © Ch. Brandstätter publisher, A-Wien, for AEIO
アルフレッド・コルトーと共に S.リヒテル、 P.バドゥラ=スコダと共に アルトゥール・ルービンシュタインと共に エリーザベト・シュヴァルツコップフと共に アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリと共に ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウと共に
イェルク・デームスは、1928年12月2日、コンサート・ヴァイオリニストの母と、世界的に高名な美術史学者オットー・デームス氏を父としてウィーン近郊の町サンクトペルテンに生まれた。11歳でウィーン国立アカデミーに入学し、早くも1943年ウィーン楽友協会ブラームスザール(ホール)にてデビューコンサートを行なう。(2013年3月20日デビュー70年記念演奏会を開催) 1950年にはロンドン、チューリッヒにてデビュー、1951年には、南米に最初の演奏旅行を行う。彼のサル・ガヴォー(1953年、パリ)でのデビューはセンセーションを巻き起こした。1956年イタリア・ボルツァーノで行われた国際ブゾーニ・ピアノコンクールで待望の1位を獲得した。
以後、デームスは全世界ほとんど全ての音楽界の中心で演奏し、また各地の国際芸術週間にて名誉あるゲストとして出演した。共演した指揮者はヨーゼフ・クリプス、アンドレ・クリュイタンス、ヘルベルト・フォン・カラヤン、また歌手ではエリー・アメリンク、エリザベート・シュバルツコップス、ペーター・シュライヤー、そしてディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウなどである。 1986年ドイツ。ツヴィッカウ市よりロベルト・シューマン賞を授与される。 2000年には、その第一級の知識と芸術に対してオーストリア名誉十字章が授与され、2006年レジョンドヌール勲章の騎士の称号が与えられた。彼の録音の多くが国際的な賞を授与している。また古楽器の収集家としても有名で、これらの貴重な楽器で多くの録音を発表している。オーストリア、日本など各地で定期的に講習を行うなど、指導も熱心に行っている。
昨年、フランスの若きチェリスト、グィヨン・エフラーと、また91歳のネヴィル・マリナーと(2015年12月上海)共演。演奏旅行、或いは講習などで多年に渡りヨーロッパを縦横に、また日本、中国、香港などで今なお活動を続けている。近年はスイス(バーセル、他)でも多くの感動的な演奏会を行い、ごく一般の「音楽ファン」同様、バーゼル音楽大学の教授達や「プロフェッショナル」の音楽家たちの心をも深く捉えたのだった。
オーストリア・ザルツカンマーグートの彼のピアノ博物館(“ミュジオ・クリストフォリ”)には、大変に貴重な歴史的鍵盤楽器のコレクションが陳列されていて、毎年夏には既に数十年にわたり、その地に於いてピアニストや他器楽奏者、歌手たちのための講習が開催されている。
イョルク・デームスの演奏は、作品に忠実でありながら、そこには緊張に満ち、高度に洗練された表現をもって内面に凝縮された彼自身のことばが同時に結びついている。偉大な音楽家たちの中でも稀有な存在である。
1943年 ウィーン楽友協会ブラームス・ザールにてデビュー。
1945年 ウィーン音楽アカデミー卒業試験。
1947年 戦後はじめてのオーストリア・ピアノコンクールに於いて入賞。
1953年 パリでセンセーショナルなデビューを果たす。
1977年 ウィーン・ベートーヴェン協会より「ベートーヴェン・リング」を授与される。
1978年 ウィーン・モーツァルト協会より「モーツァルト・メダル」を授与される。
1981年 アメリカ・アマースト大学名誉博士の称号を得る。
1986年 ドイツ・ツヴィッカウ市よりシューマン賞を授与。
2000年 その知識と第一級の芸術に対し、オーストリア名誉十字賞、授与。
2006年フランス・レジョンドヌール勲章の騎士の称号が授与される。
クロード・ドビュッシー(1862-1918):
子供の領分
(Foto: パウル・バドゥラ=スコダと共に)
ロベルト・シューマン(1810-1856):
幻想小曲集 作品12
イョルク・デームス 思い出の中で
ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ
ヨハネス・ブラームス(1833-1897)
“わが心は重く” 作品94の3